隆道の友人の進路 [加奈~いもうと~攻略日記]
教室を後にした隆道は、次に加奈をどこに連れて行くのでしょう。
ここで選択肢が現れました。
・職員室
・体育館
職員室はやはり抵抗を感じるので“体育館”を選びました。
体育館を訪れると、1年生が片づけをした後遊ぶために出したらしいバスケットボールが転がっていました。
そこで隆道は加奈にバスケをやってみるかどうか聞きました。
加奈が投げたボールが偶然ゴールしたその時、体育館に育郎が現れました。
彼はバスケット部のキャプテンを務めたほどの腕で、食品会社に就職してバスケットをすることになっているようです。
ここで選択肢の中で残った一つ“職員室”が現れたのでクリックしました。
職員室を訪れると雅俊がいて、先生から説教されていました。
彼は学校生活の中で暴虐をしては職員室で説教を受けていたらしいのですが、卒業式にまで説教されているとは・・。
人は自己の重要性を主張するために、間違った主張をしてしまうことがあると書かれている本を読んだことがありますが、雅俊も自己主張の方法を間違えてしまっているようです。
隆道は雅俊への説教が終わった担任の前に加奈を連れて行き、今度入学するけれど体が弱いため迷惑をかけてしまうかもしれないと話しました。
職員室を後にして校門に着くと、生徒たちの姿はほとんどありませんでした。
学校の様子を見て少し怖がっている加奈でしたが、そこに勇太が現れました。
彼は加奈に、困った時は自分を頼りにしてほしいと話しますが、加奈は隆道の陰に隠れたままです。
勇太は中学1年の時の印象から、加奈に嫌われているのではないかと気にしていました。
夕美への憎しみと決別を [加奈~いもうと~攻略日記]
夕美にもう一度傷つけられることを恐れていた隆道でしたが、夕美の内に秘めた迫力のようなものが伝わりボタンに手をかけました。
ここで選択肢が現れました。
・あげる
・あげない
怒りにまかせているうちは相手に振り回されているのだということを心理学関係の本で読んだことがあるのですが、隆道の心の中に夕美への憎しみを残しておくということは隆道の人生を変えるほど影響のある人なんだと言えると思います。
過去の憎しみと決別するためにも“あげる”を選びました。
第2ボタンを受け取った夕美は、あの日のことをずっと後悔していて謝ろうと思っていたけれど決心がつかず、昨日になってやっと決心がついたのだと話しました。
更に、約束だからもう2度と目の前に現れないと言って隆道の前を走り去って行きました。
間もなくそこに加奈が現れました。
体調はあまり良くありませんでしたが、外出許可だけもらい駆けつけてきた加奈ですが、卒業式を見ることはできませんでした。
出席日数の関係で1年入学が遅れてしまった加奈は、できれば少しの間でも隆道と同じ学校に通いたかったようです。
残念がる加奈の様子を見て、隆道は学校を案内することにしました。
ここで選択肢が現れました。
・教室
・職員室
・体育館
運動が苦手な加奈に体育館を案内するのも、いきなり職員室というのも抵抗を感じるので“教室”を選びました。
隆道のクラスに入り二人で話していると、智樹が現れました。
加奈とは小学校の時に一度だけ遊んだことがある智樹ですが、その時のことを覚えていました。
学年トップの成績だった智樹は東京の大学に進学することになっていて、引越しをすることになっていたためか、教室に別れを惜しむためにやってきたようです。
隆道は10年前の夕美を誤解していた? [加奈~いもうと~攻略日記]
時は流れ、隆道は双葉学園を卒業する日を迎えました。
卒業式に来たいと言っていた加奈でしたが、残念ながら来ることはできませんでしたが、この春大学に進むことになっている隆道は無限の未来を見据えて胸を張って卒業証書を受け取りました。
隆道が加奈のことを思っていると、目の前に鹿島夕美が現れました。
小学校の時の失恋以来生理的に嫌いになってしまった相手でしたが、何故か進学先は一緒でした。
夕美は隆道にちょっと話をしたいと言ってきました。
今までなら断っていた隆道でしたが、この日は違いました。
夕美は隆道が自分のことを嫌っているのは知っているけれど、どうしても聞いてほしいことがあるのだと言いました。
そして、小学校の時にあった出来事のことを謝ってきました。
その話を聞いた隆道は大きな声で
「俺は心の汚い奴が大嫌いだ!」
と叫び、更に夕美と離れることが出来るから、あの日のことを吹聴されずに済むと言いました。
夕美は普段と違う神妙な口調で
「信じてくれなくても良いけど、私は藤堂君のことが本気で好きだったんだよ」
と伝えましたが、隆道は信じることができません。
夕美は小学校であった出来事は、自分がしたことではなく他の人が勝手に自分の机の中の手紙を見てしたことで、本当は嫌だった。
けれど、人にきついことが言えないので笑うしかなかったのだと話しました。
そして、隆道に
「ごめんなさい」
と言って深々と頭を下げました。
その後夕美は隆道の制服の第2ボタンをもらえたら、もう2度と隆道に前に現れないと告げてきました。
悩む隆道は・・・。
初恋相手の夕美を憎み始めた瞬間 [加奈~いもうと~攻略日記]
隆道がラブレターを実際に学校に持っていったのは3日後で、渡すことを実行に移したのは更に5日後で、放課後の誰も教室にいない時を見計らって夕美の机に忍ばせたのでした。
次の日教室に入ると、クラスメイトが隆道が手紙に書いた内容を知っていて冷やかしました。
その中心にいた夕美が笑いながら
「ごめんね藤堂君。手紙見つかっちゃった。」
と話しかけてきた瞬間、隆道は夕美のことを生理的に嫌いになってしまいました。
そして隆道は夕美を憎むことになってしまいました。
私にも誰かのことを生理的に嫌いになってしまう瞬間というのはありましたが、そんな風に感じるときは相手が
“これだけは許せない”
という言動をしてきたときです。
だけど、隆道との違いは
“相手を憎んではいない”
ということです。
憎いと思っている相手のことって結構考えてしまうものですが、そんな人のことを考えているより自分が好きな人にできることを考えた方がよほど有意義に時間を過ごすことが出来ます。
クラスメイトが冷やかす中、教室を出て行った隆道の後を夕美が追いかけてきて、隆道の肩に手をかけ話しかけましたが隆道は
「吐き気がする」
と言って払いのけてしまいました。
以来隆道はクラスの中で孤立することになり、あまり笑わなくなってしまいました。
隆道の初恋の話を聞いた加奈は涙を流しながら
「そんな人のことを好きになっちゃだめだよ」
と話しましたが、確かに女の目から見ても夕美の取った言動は好感が持てません。
せっかくの誕生日だというのに隆道の失恋の話を聞いて、大粒の涙を流し始めた加奈に誕生日のプレゼントを渡すことになりました。
ここで選択肢が現れました。
・電気ねずみのぬいぐるみ
・ラブ・キャンドル
・大辞典
ここは“電気ねずみのぬいぐるみ”を選びました。
嬉しいことに加奈は抱きしめると“チュゥ”と鳴くぬいぐるみを気に入ってくれました。
隆道が書いたラブレター [加奈~いもうと~攻略日記]
香奈の進級は出席日数の関係で遅れてしまいましたが、その代わり隆道が3年生に進級した時、意外な人物が入学してきました。
香奈をいじめっ子から救った“伊藤勇太”です。
勇太は保健委員をしていたので香奈の体調が悪くなった時話をすることがあり、須磨子叔母さんのことを知っていました。
どうやら香奈に好意を持っているようで、交際を認めてほしいけれどだめですかと話してきました。
ここで選択肢が現れました。
・駄目だ
・いや、そんなことないさ。応援してるよ。
個人的には香奈を救った時の勇太に好感を持って見ていたので、“いや、そんなことはないさ。応援してるよ。”を選びました。
香奈の16歳の誕生日に隆道は香奈の病室を訪ねました。
香奈看護婦の美樹から借りた恋愛小説が香奈の枕元にあったことから、恋愛の話となり香奈は隆道に
「好きな人いるの?」
と聞いてきました。
隆道は小学校の時に失恋して以来恋をしていませんでしたが、加奈がその時のことに興味を持ったため話して聞かせることになりました。
小学校5年生の初夏。
休み時間に鹿島夕美は雑誌から目を上げて
「藤堂君と私って結構相性良いかもしれない」
と話しかけてきました。
この会話を聞いていた周囲の生徒が冷やかしたため、クラス中の注目を集めてしまうことになり教室を飛び出してしまいました。
そこに夕美がひょっこりと顔を出し
「二人っきりの時にねー」
と話しかけてきました。
その夜
“もしかしたらクラスの人気者の夕美とつき合うことが出来るかもしれない”
そう考えると隆道は寝つくことが出来ず、筆箱からシャープペンシルを取り出していました。
一通の手紙を書くのに、何度も何度も書き直して徹夜で書いたラブレターですが、結果は・・・?
深い眠りについた須磨子さん [加奈~いもうと~攻略日記]
隆道は、須磨子さんが無理をしてでも娘の香奈ちゃんと過ごしたいと思った理由を察知していました。
けれど、加奈には分かっていないようで親子で過ごせる二人の後姿を見送りながら
「良かった」
と安心しています。
「この次叔母さんが入院したらお見舞いに行こう」
「急げば間に合うと思う」
と加奈に話すと不思議そうに
「えっ」
と答えた加奈を見て、隆道は話していいかどうか迷っています。
ここで選択肢が現れました。
・真実を話す
・黙っている
ここは迷うところですが、以前ある程度の話をしていることもあるので“真実を話す”を選びました。
わずか3日の退院生活を終えた後、須磨子さんは自分の口から栄養を摂ることもできず、どんどん衰弱していきました。
そして・・・
須磨子さんの容体が悪くなり、家族や友人が病室に集まりました。
「・・・さようなら・・・ありがとう」
その言葉を最後に須磨子さんは深い眠りにつきました。
おそらく目覚めることはないであろう須磨子さんの元には、隆道と須磨子さんの夫である叔父と娘の香奈ちゃんが残りました。
3日間の退院を娘の香奈ちゃんと [加奈~いもうと~攻略日記]
季節が変わったある日、須磨子さんの娘香奈ちゃんが隆道たちの家を訪ねてきました。
香奈ちゃんは退院時期を迎えていましたが、家庭の事情でひとりで家で過ごすことになってしまうので、隆道の家で預かることになったということです。
加奈と香奈ちゃんはこの日が初対面でしたが、カードで遊んでいるうちにすぐに打ち解けました。
夏から秋にかけてのわずかな時期、隆道は香奈ちゃんと加奈と幸せなひと時を過ごしました。
隆道と加奈は香奈ちゃんを家に残し、須磨子さんのお見舞いに行きました。
隆道が病室に入ろうとした時にドアの隙間から見えた須磨子さんの顔は沈んでいて、いつもの落ち着いた様子からは信じられないほどの状態でした。
須磨子さんが苦しんでいる様子を加奈に見せたくないと思った隆道は、加奈に購買での買い物を頼みました。
加奈が去った後も隆道は病室に入ることが出来ずにいましたが、須磨子さんが気配に気がついたので病室に入りました。
須磨子さんの今の状態は数か月前より悪化していて、自分の死を意識するのが怖いと話しました。
けれども、娘の香奈ちゃんには“死を見つめる心”を育ててほしいと考えていることを隆道に伝えましたが、隆道は小さな子供には無理なのではないかと考えていました。
その後のある日、隆道と香奈、そして香奈ちゃんが学校から戻ると須磨子さんが訪ねてきていました。
須磨子さんは3日間だけ退院の許可が出たので、香奈ちゃんと過ごしたいと話し、香奈ちゃんを連れて家に戻りました。
死を宣告された人の強さ [加奈~いもうと~攻略日記]
叔母である須磨子さんが癌であることを知った加奈ですが、以来交流を重ねることになりました。
須磨子さんは加奈に
「癌だと分かったころは情緒が不安定になって暴れたことがある」
と話します。
人は絶望的な気持ちになってしまった時何をするか・・。
暴れることで何か解決するかなど考えてはいなかったはずです。
癌が再発して落ち込んだり暴れたりしていた須磨子さんですが、ある日自分の死と向き合うことを決めました。
その話を聞いていたたまれなくなった加奈は水を入れるからと言いいながら、花瓶を持って病室を出て行ってしまいました。
そこに現れたのは須磨子さんの娘の“霧原香奈”という少女です。
快活に見える“香奈”ですが、彼女は肝不全を患っているとのことです。
隆道は親子二人の時間を邪魔しないために病室を後にしたのでした。
その後も隆道と加奈と須磨子さんの交流は続きましたが、ある日病室を訪ねると須磨子さんの顔にはチューブが連結されていました。
その様子を見て驚いた二人ですが、須磨子さんはマスクを外し
「ちょっと息苦しくなったから酸素マスクをさせてもらったの」
と微笑み、ガッツポーズをとって見せました。
日に日に病魔は須磨子さんの体をむしばんでいき、明日はどんな状態になるかと考えた隆道ですが、須磨子さんはすでにそのことを覚悟しているはずです。
このゲームをしながら明日の命の保証がないとしたら、自分はどう生きるかと考えてみました。
自分の周囲にいる人たちにとって良い思い出と強さを分け与える人でいることが出来れば・・とは思いますが実際に病の宣告をされ激痛が体を襲ったらそんな風に生きることは出来ないだろうなと思います。
ホスピスに入院している叔母さんのお見舞いに [加奈~いもうと~攻略日記]
加奈が入院している病院のホスピス棟に隆道と加奈の叔母“霧原須磨子”さんがが入院していて、二人は会うことになりました。
隆道は会ったことがありましたが、加奈が叔母さんに会うのは初めてのことでした。
話をしているうちに加奈は叔母さんの病気のことを訪ねました。
叔母さんは加奈の手を引っ張り、自分の胸へと導きました。
病室から出た加奈は隆道に叔母さんのことを聞いてきました。
「いつまで入院してるのかな?」
加奈はホスピスの意味を知りません。
会った時の叔母さんの落ち着き払った様子の意味するものが何であるかということも分かりませんでした。
隆道は加奈にホスピスの意味を教えていいものかどうかためらいましたが教えることにしました。
そして、また叔母さんのお見舞いに行くかどうか加奈に尋ねました。
隆道は死を見据えた人間とつき合うには、相当の強さがいるような気がしているようですが、それはおそらく自分自身死と向き合うことが出来ていないからではないかと思います。
ここで選択肢が現れました。
・一緒に行こうか
・やめておこう
隆道は健康に育ってきたけれど、加奈は慢性腎不全の他にも病を持っていて長くはないだろうと思われてきた身です。
その経験をしてきたことで死に向き合って来たのではないかと思うので“一緒に行こうか”を選びました。
けれども加奈はためらい
「きっと泣いてしまう」
と話しました。
隆道は
「自分のために泣いてくれる人がいるということは嬉しいことなのだから、それでいいんだ」
「あの人の前でウソをつく必要はない」
と答えました。
私の予想に反して隆道の方が強い面を持ち合わせていたようです。
再び会った“鹿島夕美”に [加奈~いもうと~攻略日記]
金魚すくいをした後、二人は夜店をのぞいたりかき氷を食べたりして過ごしました。
そうしているうちに花火が打ち上げられ、加奈は病室以外で見る花火のきれいさに感動したのでした。
家に帰る前にトイレに寄った隆道は、加奈が待っている場所に向かおうと走り始めたとき、歩いてきた女の子と肩がぶつかりました。
その少女は小学生の時隆道の心に傷を付けた“鹿島夕美”でした。
夕美は隆道に色々と話しかけてきましたが、隆道は
「うるさい」
「俺に話しかけるな」
とはねつけてしまいました。
隆道から冷たくあしらわれた夕美が立ち去ろうと踵を返したとき、足をもつれさせ大きくよろめいてしまいました。
ここで選択肢が現れました。
・俺はとっさに鹿島に手を伸ばした
・転倒するにまかせた
多少気まずい思いをした相手であっても危ないところは助けると思うので“俺はとっさに鹿島に手を伸ばした”を選びました。
けれど夕美は自力で体勢を立て直しました。
伸ばした手のやり場をごまかした隆道ですが、夕美は隆道が手を伸ばしていたことに気がついていて
「ありがとう」
とお礼を言いました。
言葉を失った隆道は逃げるようにその場を立ち去り、途中で出会った加奈と帰路に向かいました。
けれど、楽しい時間を過ごしたはずの加奈はいつもにまして静かです。
何かあったのかと聞いた隆道ですが、もしかすると夕美とのことを見られたのではないかと気がつきました。
加奈は夕美に対する隆道の様子を見た時に、別人のようで怖かったと話します。
「加奈にあんなことはしない」
と答える隆道ですが、加奈は昔自分のことを嫌っていた時の隆道のことを思い出し、何かのきっかけで、また隆道が“怖い人”になってしまうことを恐れていました。
昔加奈に意地悪していた隆道も、今は度が過ぎるほどかわいがっている隆道も同じ人物。
人間は相手をどう思っているかで接し方が違ってくるもので、また加奈に冷たい仕打ちをしてくるのではないかと心配になったのは無理もないことだと思います。
ここで選択肢が現れました。
・抱きしめる
・頭を撫でる
ここは妹に対する愛情を示す意味で“頭をなでる”を選びました。
家に戻った加奈はソファで眠ってしまいました。
隆道は加奈を抱きかかえて部屋まで連れて行き、ベッドに寝かせ加奈がもっと強くなってくれることを願いました。